秒速 5 センチメートル2007年03月31日 20時48分

風邪を押して行ったらずるずると長引いてしまい、感想を書くのも遅くなってしまいましたが、新海誠監督の『秒速 5 センチメートル』を見てきました。しかも舞台挨拶とサイン会つき。

新海作品を劇場で見るのは初めてで、全編を通してその輝きに満ちた美術に圧倒されっぱなしだったのですが、中でも第一話「桜花抄」には完全に心を持っていかれました。転校、文通、再会という流れは完全に私のつぼですし、ジャンプの表紙に『とっても! ラッキーマン』(?)、部屋にはスーパーファミコンという時代設定まで私と重なります。おまけに『耳をすませば』を思わせる図書館の貸し出しカードの描写もあったりして、まさしくこれでもかこれでもかと畳み掛けられる気分です。(関係ないけどおにぎりでかすぎ!)

それだけに、続 2 編での彼らのあり方には切ないとしか言いようがありません。現実世界ではむしろそのようなあり方のほうが普通であろうだけに、ここでもやるのかと胸を締め付けられます。ラスト、前を向いて歩き出した貴樹とは逆に、過去への悔いが胸に残った作品でした。

新海誠監督と西村貴世作画監督の舞台挨拶は風邪で頭がぼうっとしながら聞いていましたが、覚えているところだけいくと、コマ数は 2 万枚、人物の塗りも背景の塗りと同じく Photoshop で塗っていったので、背景にキャラが載っているという感じではなく、同じ世界を動いている感じにできたとのことでした。今しかできない、今やらないとだめな作品をと思って作ったとも語っていましたが、これは第 1 話の舞台が 1995 年、第 2 話が 1999 年、第 3 話が現在 (2006 ~ 2008 年?) というのを見ても納得です。また、貴樹にも明里にも花苗にもまだまだ広大な人生が待っているわけで、見た人の明日を生きる力になるような映画であってほしいともおっしゃっていました。

サイン会の開催は舞台挨拶中に明かされたもので、うれしい驚きとなりました。ネコのロゴ (一瞬クマ? と思いましたが、新海監督ですからネコですよね) も添えていただき、握手もいただくなど、大変気さくな雰囲気でした。このようなすばらしい作品を制作し、関連企画を実行してくださった新海監督、西村作画監督はじめ関係者の皆様には感謝するばかりです。