(ちょっと) 前に読んだもの 2007 年 5 月2007年05月18日 07時17分

結局連休中に積読を 1 冊も消化できなかった。

嘘シリーズ (清水マリコ、イラスト: toi8)

タイトル + イラスト買いで「侵略する少女と嘘の庭」読了後、「君の嘘、伝説の君」「嘘つきは妹にしておく」と逆順で読む。が、完全に失敗。刊行順に読むべきだった。のっけからファンタジー全開の「妹にしておく」を最初に読んでいれば、「嘘の庭」で話の解決の際突如現れる不思議要素に面食らうこともなかっただろうに。「嘘の庭」の中盤までの、当たり前だった関係が侵食されていく様は好みだっただけに残念。シリーズを通して男の子の雰囲気が素敵。

とらドラ! (竹宮ゆゆ子、イラスト: ヤス)

わたしたちの田村くん」が良かったので購入。「幸福の桜色トルネード」未読。面白いけど個人的には田村くんのほうが好き。私がライトノベルに求めるのは、ラブコメよりも青春物なんだなと気づかせてくれた。

本編はさておきスピンオフ。ことあるごとに不幸が襲い、入学直前に内臓を患って入院、一月遅れで入学って、それなんてスカちゃん? 生徒会長は忍先輩ではなく光流先輩タイプみたいだけど。「不幸の星」をスカちゃんの枕詞として認識し、連休中に「GW」という表記を見るにつけ「ここはグリーン・ウッド」が思い出されて仕方なかった私にとって、これはとらドラ中最大のネタかもしれない (意図したものかどうかはおいといて)。スピンオフ続編のあらすじを見る限りでは恋のお相手はすみれちゃんタイプのようで、これはこれで楽しみ。

“文学少女”シリーズ (野村美月、イラスト: 竹岡美穂)

タイトル + イラスト買い。4 巻未読。1 、2 巻を読んだときは無性にいらついて仕方なかったけど、時間が空いて 3 巻を読んだら、何にいらだっていたのか思い出せないほどに面白かった。

心葉くんの澄ました態度とか、1 巻本文に全然出てこない琴吹さんとか、2 巻の琴吹さんの狙ったような言動とか、「ツンデレ」という語を文中に使ってくるところとか、気に入らなかった要因はいろいろ挙げられるけど、一番は「文芸部」に嫉妬心を持ってしまったことかも。

楽描倶楽部 (Amazon で検索したとき、1 ページ目に某ゲーム関係しか出てこないのに絶望した) や光画部には素直に入りたいと思うし、「N・H・K にようこそ!」の文芸部には入りたいとは思わずとも妙なリアリティを感じるのに、この文芸部にはどうにも反感を覚えてしまうというか。前三者ならその中にいる自分が想像できるのに対し、これに関しては自分の入る隙間がないと思うのが原因かもしれない。

嵐が丘 (E・ブロンテ、訳: 田中西二郎)

“文学少女”と飢え渇く幽霊」に触発されて手に取るも、読むのがつらかった。キャサリンに無学を馬鹿にされたヘアトンが、耐えかねて本を暖炉に投げ込むシーンなど、気が滅入ってこちらまで本を投げ出したくなる。それと、キャサリンの娘がキャサリン、リントンと名のつく人物が 4 人も 5 人もいて、段落が変わると指している人物も変わるなど、登場人物紹介を見ながらでないと頭がこんがらがってしまう。

狼と香辛料 IV (支倉凍砂、イラスト: 文倉十)

ポテトチップスガーリック味を買ったと思ったら、キャラメルポップコーンが入っていたという感じ。まあどっちもおいしいからいっかみたいな。ロレンスたちの緊迫感には欠けるけど、二組のお熱い様には満足。ただ、そういう様を求めるのなら支倉凍砂である必然性はないかなというのがちょっと気になった。

All You Need Is Kill (桜坂洋、イラスト: 安倍吉俊)

タイトル + イラストレーター買い。時間物が私の好みということを差し引いても、一気に読ませてくれる。他者には決してわかりえないであろう境遇の共有というのに、心のどこかで孤独を感じている人間は引き込まれるのかもしれない。(共有ではなく理解だが、「ヒカルの碁」の「ボクだけがわかる」には思わず身もだえしてしまった。) 安倍さんのイラストもすばらしい。

学校を出よう! (谷川流、イラスト: 蒼魚真青)

個人的には 5、6 巻が一番好き。特に宮野の上層下層に関する考察は、読んでいて体がゾクゾクした。加算無限を考慮していないのはご愛嬌か。それから、涼宮ハルヒシリーズに関して、「実はキョンが神ではないかと考えるのは誰もが通る道」というのに引っかかっていたのが、学校の 1 巻を読んで納得した。確かにこれなら誰もが通る道だ。

絶望系 閉じられた世界 (谷川流、イラスト: G・むにょ)

エロい、グロい、わからない。さすがは奇書といわれるだけある。納得するためには何度か読み直さないといけないだろうけど、その気がおきない。

銀盤カレイドスコープ (海原零、イラスト: 鈴平ひろ)

読むとこっぱずかしくなりそうと思って敬遠していたけど、実際に読んで後悔した。確かにリアとのパジャマパーティー (?) など、そういった部分もあるけど、全体的に熱い展開が山盛りで、特に9巻の予想も付かないアップダウンの激しさには、どうしたって燃え上がるというものだ。しかし、これと「銀のロマンティック…わはは」を読んでしまうと、ほかのフィギュアスケート物が読めなくなってしまうな。

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